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2008年3月29日 (土)

他院で処方された薬で

 新患の患者様で時々、今の病気で当クリニックを受診される前に他院を受診されて来る方がいらっしゃいます。そして、その医療機関で出された薬で具合が悪くなった、副作用がでた、全然良くならないなどなどを仰る方が稀ではありますが、いらっしゃいます。そんな時、私はどう返答するかいつも考えてしまいます。
 勿論、中には、今時この治療は無いでしょうという処方をされている方も見受けられます。しかし、ほとんどが私から見ても、理にかなった正しい、治療です。
 そして、ここで皆様に理解していただきたいことがあります。それは、後から診た医師の方が、患者様の症状がより明確になっていて、疾患の性質がつかみやすく、診断の確度が高いということです。すなわち後医は名医なのです。一番初めに診た医師は、まだ症状が出揃っていない状態で、しかも、その患者様の情報が非常に乏しいままで、診断・治療をしなければなりません。これは、私も例外ではありませんが、非常に大変なことです。そして、問診、診察を、検査を通して、複数考えられる病気の中で、もっとも可能性の高い病気を絞りだしていきます。当然、後に診る医師よりも困難なことをしています。
 ですから、最初の医師はこうこう考えてこの薬を処方されたのでしょう、と説明します。勿論、明らかに間違った治療の場合はオブラートに包んで説明し、薬を変えますけれど。
 そして、副作用がでたと仰られるときは、前の医師は副作用が出ることは可能性として考えますが、副作用を出そうと思って処方したわけではありませんので、いわば不可抗力です。
 以前私は自分が処方した薬で、薬疹がでたと、そして、あそこの医者は最低だとネットで実名で誹謗中傷されたことがあります。なんでもその方は、薬疹?副作用?が出たと思い、その日に3個の医療機関を受診し、最後に薬疹と診断されたそうです。前の2件はでは違うと診断されたのでしょうね。それで、もう一件と受診し、前の医者の薬飲んだら、こんなに・・・・・と熱弁したのではないでしょうか?
 明らかに薬物の副作用が考えられるというのは、実はそれほど多くはありません。普通の医師ならば、代表的な副作用は頭に入っています。それ以外でこれは前の薬の副作用だと自信をもって言えることは、実際にはまずありません。状況から判断する限りこれこれの副作用またはアレルギーが考えられるが確定はできないということがほとんどなのです。そして、薬物アレルギーや薬疹、副作用は確定する手段はほとんどありません。ですから、前医の処方した薬でこんなになってしまいました、と仰られても、「そうですね。」と一緒に相槌をうち、その医師の悪口を言う気にはなれないのです。
 このように、前医は名医ではないのは、当たりまえなのです。
 そして、ちょっと悲しいですが、そうして、前医を罵倒する患者様は私のことも、きっと、悪く言うに違いないのです。それはほぼ、100%間違いないのではと思います。
基本は薬のアレルギーや薬疹、だと思ったら、その患者様はまず、処方した医師に診察をしてもらう、ということだと思います。きっと、丁寧に、それは関係ないとか疑われとか、説明しますよ。
後医は名医は医師の間では、非常に理にかなっている常識と認識されています。

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