薬園台クリニックは救急病院ではありません
最近当クリニックを受診される患者様で「何だか、似たような方が多いなあ」と私だけではなく職員のみんなもそう感じていたいくつかの傾向があります。それは、当クリニックである薬園台クリニックを全く初めて受診される患者様で、数日前に、今回の症状で、他の医療機関を受診し、薬を処方されている方に多いという特徴があります。 そのような方が、当クリニックを初めて受診され、私が診察をさせていただくのですが、当然といえば当然なのですが、病態がかなり重いことが多いです。これは、すぐに、関連の工事医療機関で検査をし治療をしなくてはいけないという方が少なからずいらっしゃいます。もうひとつは、やはり、当クリニックを初めて受診される方がほとんど、というか全員なのですが、電話をされてきて、症状をいい、これから、救急車でそちらに行きます、とか、午後8時くらいにはつきますから(当クリニックは午後6時半で診療は終わります)、とかというパターンが多く、そして、その症状が本当に重く、、当クリニックにいらっしゃるよりも、そのまま、救急病院に行かれて、一刻も早く検査をし治療をしたほうが良いと判断されるのです。
明らかに、当クリニックでの診察時間をとるのは、危険で、病院に直接行かれ治療をする必要があると思われる場合には、その旨をお伝えするのですが、半数以上で、その医師としての提言は聞き入れられずに、当クリニックを受診されます。そして、診察するとやはり、緊急に高次医療機関での検査・治療が必要と考えられ、救急車を要請し、搬送を依頼するということが多々あります。例えば、胆嚢破裂、髄膜炎、心筋梗塞、呼吸不全、肺血症、重症肺炎などなどです。
あと数十分遅かったら・・・・などということが、全然めずらしくありません。
私はこういった患者様が最近、多くなり、ほとんど日常化しているという、ある意味、異様な状況で、いくつか憂慮していることがあります。そのことは、あくまでも、病気が重篤で緊急性があり、かつ、その方について何の情報もない、当クリニックを受診されるのは初めての方というごくごくわずかな患者様についてのみの心配です。
当クリニックをご愛顧してくださり、かかりつけの医療機関と認識していただいている患者様に対しては、基礎疾患や治療内容が私どもが把握しており、また、そういった方は、なにかおかしな兆候や、病気の増悪が見られたら、比較的早期に当クリニックへ連絡をいただけることがほとんどということもあり、私は自信を持って、あらゆる状況に対し最良の手が打てると確信していますので、心配はしていません。
しかし、前述の患者様にはぬぐいきれない不安を覚えます。以下に記します。
①現在治療中の病気がある場合、治療内容やこれまでの経過、施行した検査内容およびその所見が全く分からず、基礎疾患の増悪か全く別のものかをゼロから判断しなくてはならず、限られた時間と可能な検査からでは情報が不十分で、最良の手が打てない可能性があること。
②やはり、その方についての情報が何もなく、高度な検査や専門医の知識が診断には本当は必要であった場合、正しい診断にその場でたどり着けず、次の手が、合格点以下のものである可能性。
何だか分かりづらくなってしまいましたが、一開業医の私のところで、総合病院の施設と人員が本当は必要である患者様に対応しなくてはならないという不利な条件で、ずっと正解を出し続けられるだろうかという心配がまずあります。ついで、当クリニックにいらっしゃったときにすでに、重篤で、緊急処置が必要とされるような場合、私一人しか医師がいない場面で、例えば心肺停止などに対し、十分な蘇生措置が可能か?という心配。
もちろん、私どもは薬園台クリニックを頼りにしてくださり診察を受けにこられた患者様に対しては、精一杯努力し、可能な限りよい医療を提供するようにいたしますしそれが可能だという自信もございますが、かかりつけのドクターが他にいて、基礎疾患の治療中で、さらに今回の病状に対し、他の医療機関を受診され、診察診断を受け、治療もされているという方が、いきなり、病態がどうしようもなく悪くなったので今から行きます、とおっしゃられても、全面的に、自信を持って、どうぞとは言えない場合もあることをご了承していただきたいと考えます。
皆様に分かっていただきたいことがあります。当たり前のことだと思いますが、薬園台クリニックは救急病院ではないということです。
私は患者様を診療するに当たっては決して手を抜かず、あらゆる知識と五感をフルに使い、最適な診断と治療を提供できるように努力いたしますが、ここで述べたような著しく分が悪い戦いで、これからも負けなしで勝ち続ける自信は正直言ってありません。
このような状況で、もし、当クリニックでの対応の結果、当クリニック内で死亡という事態になったり、病態が必要かつ十分に把握しきれずに、次の手が適正でなかったりという事態が恐れていたとおり起きてしまい、さらに、昨今の世の中からそれに引き続き、訴訟を起こされるということは十分考えられます。そう考えると、そのような患者様への応対も慎重にならざるを得ないと思われます。
薬園台クリニックはこの地域の方々に少しでも役立つ医療を提供することが義務であり目的でもあると考えております。したがいまして、当クリニックを頼りにして来院される患者様はたとえ、他の医療機関をかかりつけ医としていても、急性の病気になり、最初に他の医療機関を選び、診察を受け、治療をされていようとも、喜んで診察させていただきたいと心の中では考えております。しかしながら、今日の日本の状況を考えると、今までに書いて来た本当にごく一部の、心配をぬぐえない方たちが、私どもができる範囲でベストを尽くしても結果として不幸な事態になってしまったとき、高額な賠償金をともなう訴訟を、予想もしていないような、理由とともに起こしてくる可能性が少なからずあるという認識をしていたほうが正しいと思われます。そして、訴訟をおこされたとしたら、それは、一番懸命に誠実に医療行為を行ったところが、一番貧乏くじを引いたということを意味します。
このようにまず、①患者様に対し、最良の医療を提供できないかもというリスク 次いで②何の得にもならないが、奉仕の気持ちだけで圧倒的に分が悪い勝負を引き受け、最善を尽くしたにも関わらず、結果が悪かったら、訴訟を起こされるかもしれないという、冷静に考えると決して近寄らないほうが良いことが明らかなことを、あえてするという、恐ろしく大きなリスク、が存在しますので、慎重な対応をこれからはしていかなくてはいけないと考えています。
薬園台クリニックで慢性疾患の継続した治療をされている方は当然ですが、過去に当クリニックを受診していただいたことが何回かある患者様や当クリニックをかかりつけにしていただいている患者様からご紹介を受け受診された患者様たちは、安心して当クリニックに治療はお任せください。院長はじめスタッフ一同最適な医療サービスを提供しさまざまな事態に適正に対応させていただくことをお約束いたします。
しかしながら、上記の理由により、当院を受診されたことがない方で、かかりつけ医が他にいる方や、今回の病気で、前に他の医療機関を受診し、治療を施行されているなどという方は、病態が重いとお感じならば、最低限、来院の前に電話連絡をお願いします。そして、時間外の診察を当然のように要求することは、遠慮ください。節度ある対応を希望いたします。
患者様にご了承していただきたく存じ上げます。


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